犬達の愛する食べ物
私は甘いものが苦手だ。
お菓子は、もちろんの事、料理に、砂糖を使っているのも好きではない。
ゆえに甘いニオイにも敏感になる。
先日、ポン(パグ犬♀)をだっこして、テレビを見ていると、どこからか甘いにおいがただよってくる。
うん??見廻してみてもなにもなく、再びテレビに見入っていても、やっぱりにおってくる。
落ちついて、ニオイの元をたどっていくと、だっこしてるポンの耳の中が強烈にくさい。
もう甘いにおいなんてものではなく完全に悪臭である。
耳の中をのぞいてみると、茶色い、にちゃにちゃしたものが耳の中全体にくっついている。
オエ~っと、思いながらティッシュでふき取るが、においまでは消えないし、
だんだん心配になってくる。早速、獣医さんへ連れて行く。
「アレルギーの為、細菌に負けて、こういう状態になっている」との事
「これで、耳の中を洗って、清潔に保つことが出来ますから・・・」っと
耳の洗浄液を渡される。
「え??こんな液体を、直接、耳の中に入れて大丈夫なんですか?」と不安がる私を見て
先生は、診察室で、ポンの耳を洗う、実演??をしてくださった。
洗浄液の入っている容器の口が長くとがっているので、耳の近くまで持っていって
ずずぅ~っと洗浄液を注入する。そして、耳の下のほうをもんでやると、
”グチュグチュ”という音がする。このもむ作業をしばらくして終了。後はほおっておけば大丈夫との事
「え??本当に大丈夫?耳の中に洗浄液はいったままの状態なのに?」っと言いそうになった瞬間
ポンは、首をぶるんぶるんと振り回して、耳の中の洗浄液は見事に、外へ・・・
汚れた液をびっちゃり洋服につけられた私と、すかさず避難して白衣を汚すことのなかった先生と看護婦さんは、苦笑いの状態で、診察室で固まった。
まさしく、プロと素人の違いである。
しばらくの間は、毎日、洗ってあげてくださいね、という忠告どおり、
次の日、ポンの耳の中に洗浄液を入れようとする。
逃げられる。
捕まえて、もう一度入れようとする。
こわごわするので、首を傾けられ阻まれる。
今度は、耳を引っ張って入れようとする。
逃げられる。
私は、意地になってくる
ポンも意地になって逃げようとする。
結果・・・
夫をまず捕まえて・・いや・・・手伝ってもらって
ポンを押さえつけて、無理やり耳の中に洗浄液を入れる。
そして、耳の下を、もみはじめればきもちいいのか
じっとして、目をほそめている。
しかし、耳の中に薬を入れられる事はすごく嫌らしい。
たしかにそうだ。人間だって耳の中に水が入ったら嫌だ。
私なんて半パニックになってしまう。
でも、やっぱり病気なってしまうほうがもっと嫌なので、押さえつけて
耳を洗う日が3日ほど続いた。
そうなると、もう洗浄液の容器を見ただけでぶっとんで逃げてしまう。
「ポンちゃん、お耳、洗おうか?」と言う言葉にも反応してしまう様になってしまい
再度、獣医さんに相談・・・
そして教えてもらった解決策
まず、犬の見ていないところで、脱脂綿に洗浄液をたっぷりふくませる。
そして、手でしばらくあたためて、そっと耳元に持っていって、じゅうぅっとしぼる。
こうすると確かに逃げないし、嫌がらない。
今では、順調で、いつもポンの耳の中は清潔でにおいもしないし
犬もごきげん、私もごきげんである。
でも、こうなるまでにはさまざまな苦労が、思い出される。
一度、耳の中に薬を順調に入れて、もんでる最中に頭をぶるぶるっと
振られ、汚れた液体がとびちり、アッっと叫んだ私の口の中へ・・・
さすがにそのときは、ポンを飼った事を少し後悔した・・・
「明日、朝、起きたら、ポンに変身してるでぇ~」っと亭主の寒いつっこみに
ケリをいれたのを覚えている。