sabbathcafe

3分で読めるショートエッセイ

しつけの失敗(その1)

おしっこもうまくいった。エサも「待て」が出来るし、お手もおかわりも完璧である。

でも、ウンチのしつけは見事に失敗した。

ウンチは絶対トイレでしてくれない。

必ず外す。絶対外す。私の目を見つめながら、ウンチをトイレの外に落としてくれる。 

そして、用を足した後は、気分がいいのか、すっきりした顔で、陽気にはねながら、

私の膝にジャンプしてくるので、「もう、いいや」と思ってさっさと片付けてしまう。

家族も慣れたもので、トイレの横に外したウンチが転がってるのを見つけると

「おい、衛生班!!出動!!」っと呼びに来る。

私は、家では、衛生班と呼ばれている。(絶対、私の他にも、家族の人から衛生班と

呼ばれて日々、犬のウンチの世話に追われている人がいると思う)

トイレットペーパーと除菌剤で、サッと片付ける。

「ウンチ片付けさしたら、日本一だね」と言う、夫の寒い誉め言葉は全然うれしくない。

犬のしつけのプロから見たら、ぶっとばされそうだが、もういいやって感じである。

ただ、すぐ、気づいて、衛生班が出動できたときはいいのだが、誰も気づかず状態だったら

それを、踏んづける、または、蹴飛ばすという問題があるので、みんな、足元に

注意しながら歩く。

ちなみに我が家では、ウンチを踏んだとは言わない。

地雷を踏んだという隠語がいつのまにか存在している。

そして、地雷を踏んだ者は、必ず「ウンがついたから宝くじでも買おうかな」という

凍りつきそうな発言をするのが、我が家のルールになっている。